宮崎駿は、手塚治虫が亡くなったときの雑誌の寄稿が、唯一辛口だった人だ。
詳しいことは覚えていないが、「アニメに関しては自分の方が上」とはっきり書いていたし、「手塚の丸っこい線が好きになれない」と書いていたような気がする。
私は子どもの頃、とにかく手塚漫画が好きだったので(何しろ、医者になったのも半分はブラックジャックのおかげだ)、「宮崎駿感じ悪いなぁ」と思ったものだ。
でも、やっぱりアニメに関して言うと、宮崎駿の勝ちのような気がする。
今日は宮崎吾郎の「ゲド戦記」を見て、正直言ってがっかりした。
さっきyahooの映画批評を見てきたら、みんなそれぞれがっかりしたところがあったみたい。特に原作のファンが辛辣なことを書き込んでいた。
私は「絵」がイヤだった。敵役のクモの姿、敵ながらの美しさがない。ハイタカの髪型もイヤ。脇役陣の表情が雑なのもイヤ。イヤだと感じるたびに、映画の世界から冷めてしまうのだ。夫は最後の最後でテルーが竜になったのがイヤだったと言ってた。
ル=グィンの「ゲド戦記」は、大学時代にエコロジストのO君が、一番好きな本として長期に渡って貸してくれていた。本好きの私にしては珍しく、最後まで読めなかった。
さて、手塚治虫の息子、手塚真はやる男だ。
私はもうTVアニメを見たりはしないけど、今アニメでやってる「ブラックジャック」は当たってるし、何かと興行的な才能がある人だと思う。
手塚治虫と宮崎駿がどっちがすごいかなんて、比べようもないけど、両方とも息子が親の仕事を継いでいるのがなんだか面白い。とりあえずは、真は成功しているが、吾郎はどうなるんだろうね。一作目で結論するのは早すぎるので、これからを見守りたい。
そういえば、手塚治虫は息子が自分のアニメの裏番組を見ていたのを歯を食いしばって耐え、宮崎駿は息子にハイジの代わりに宇宙戦艦ヤマトを見ることは許さなかったと聞く。
2人のキャラクターが垣間見えるようで面白い。
手塚治虫は亡くなったし、宮崎親子のようにケンカすることももうできない。
偉大すぎる父親を持つ息子は、何かと大変だ。
違うジャンルに進めば、比べなくてもすむのにね。
でも、戦ってみたくなるのかもしれない。
初めまして。
手塚治虫と宮崎駿は、お互いについてのコメントがなかなか見つけられなかったので、確執があったんだろうな、と思ってました。やはり、そうなんでしょうね。
私は、アニメとしては手塚よりジブリが好きなんですけど、「もののけ姫」以降は、変な自意識が感じられて、いやなんです。
みんな、ジブリが海外で評価されるようになってから見るようになって、スゴイスゴイと言っているだけじゃないでしょうか。
「紅の豚」みたいな大人の鑑賞に耐える作品を、また作って欲しいと思います。
本文にあげた追悼文、うろ覚えの記憶なのがもったいないです。実家に雑誌、残ってないかしらん。。。
ほんと、また紅の豚レベルの作品が見たいですね。
ところで、遅ればせながら、ゲド戦記読んでいるところです。
内容は奥深いけれど、エンターテイメント性が少ないためか、結構時間がかかっています。
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