私が参加しているママサークルは、T市の子育て支援センターを活動拠点にしています。
子育て支援センターに隣接した青少年センターにて、
「人権啓発研修を行うので、サークルから1人参加するように」
というお達しがあり、日頃サークルの運営にあまり協力できない私は、当日仕事が休みということがあり、立候補して参加してまいりました。
ほんとにたまたまなんですが、またしても私の”ご専門”の話でした。
前半は『アイム ヒア 僕はここにいる』という、杉浦太陽君がPDDの青年を演じた、発達障害啓発ドラマの観賞、後半はダウン症(専門ではありませんが)のお子さんを持つお母さんのお話と、親子の太鼓演奏。
太鼓もとっても良かったけど、今日はドラマの方の感想を書きます。
最初に言っておきますが、啓発ビデオとしては良くできていると思います。
PDDの青年が、周囲に理解されずに「さぼっている」「なまけている」と思われたり、子どもの頃受けたいじめのフラッシュバックをしたり…。
本人は一生懸命なんだな、応援したいな、という気持ちになるように、きちんと作られています。
それはそれとして、あえてつっこみを入れちゃおうかな~、というのが今日の私の遊び心です。
まず、太陽君演じる主人公は、PDDと診断されていましたが、明らかに特異的算数障害を合併しています。典型的です。
短いドラマの中で、あれだけの「尺」を使って算数障害のエピソードを見せておいて、診断に入れないの~!とつっこんじゃいました。
小学校時代の熱心ではあるが無理解だった担任が、研修で発達障害のことを知り、主人公のことを思い出し、意を決してすでに大人となった主人公宅をし、両親と本人に、診断や支援を勧める、というくだりがあります。
こういうこともあるんでしょうか?
再三母親を学校に呼び出し、家庭で予習復習をするように説諭していた担任と、主人公家族がよい関係を保てていることも奇跡的だし、元生徒を家庭訪問できるだけの柔軟性と勇気をもった誠実な教師が、発達障害を知らなかったとはいえ、あそこまで無理解でしょうか?
立派な先生というのは、診断があろうが無かろうが、必要に応じて個別な関わりをするように思います。
普通の先生は元生徒に家庭訪問できません。
主人公が診断を受ける前に勤めていた会社のパートのおばちゃんは、あまりに意地悪。
診断後、新しく務めたバイクショップの社長は素晴らしく理解があり、先輩たちは初めは戸惑いながらも理解しようと努力し、主人公の成長を喜びます。
この違いはどこから生じるのか、それは本人が自分の診断を周囲に伝え、こう理解してほしい、こう対応してほしいと伝えたから、という実に単純明快な回答を与えています。
そうだな~、啓発ビデオは分かりやすさが必要ですから、単純すぎるのはOKとしましょう。
みんな、自分の専門分野のドラマやらを観るときは気になることが多すぎて落ち着かないんでしょうね!
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