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裏日記
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すごくいい本を読んだので紹介します。

『ビッグTと呼んでくれ』 K.L.ゴーイング著

この本は図書館で借りたんだけど、とにかく表紙のパンチが効いていて、赤をバックに、太った男の子が両手を差し伸べて大声で叫んでいるのが裏表紙とぶち抜きの絵でドーン、です。

ジャケ買いならぬジャケ借り。

↓以下ネタばれになります↓

17歳で身長184cm、体重135kgのおデブな男の子トロイが、地下鉄に飛び込んじゃおっかな~、と思っているところから話は始ります。

トロイは太ってすぐ汗をかいて、すぐ息が上がっちゃう自分を、みんなが笑っている、と思い込んでいます。
父親はは元軍人でとても正しく厳しい人、弟はスポーツマンで、トロイを馬鹿にしきっています。

そんなトロイに地下鉄の駅で声をかけたのがカート。
カートはカリスマパンクギタリストで、トロイの学校では伝説の人です。家に帰らずに浮浪していて、かなりのジャンキーです。

カートはなぜかトロイを自分のバンドのドラマーに任命。生まれて初めて「ビッグT! 」なんてニックネームで呼ばれたもんだから、トロイは舞い上がってしまい、何がなんだか分からないうちにカートのペースに巻き込まれていき・・・



この本はトロイの視点で進むのだけど、トロイはカートと出会い、パンクと出会うことで成長し、母親を癌で亡くした悲しみから食べることに逃げていたこと、結果太ってしまったことでどんどん自意識過剰になっていったことに気づいていきます。
そして、カリスマパンクロッカーであるカートも実は実母と義父に虐待を受け、とても傷ついた少年であることを理解し、物語終盤では、トロイが救いの手を差し伸べるまでになります。

手垢のついた「癒しの物語」と違うところは、

トロイがものすごくデブでキャラがたってること
初ライブは緊張のあまりゲロを吐いて逃げ出しちゃうのに客はうけているなど、何かとパンクなところ
カートは救いの手をまだ握れていないこと
実は弟も傷ついた少年ということが物語の最後に分かるけど、トロイと同時に読者も初めて気づくこと

など。

一応児童書なのですが、中学生以上老人まで楽しめる本です。

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