ぼんやりTVを見ていたら、研修医時代の同期が某NPO法人を立ち上げる、という話題でニュースに出ていました。性犯罪者への加害者支援のためのNPOです。
(ちなみに先日、その彼の翻訳した書籍を書店で偶然発見、購入してすぐに読みましたが、それもすごく面白かったです。)
研修医の時代から何かとスマートな彼で、別世界の住人だなぁと感じておりましたが、日々活躍を日付ているようです。
自分にはとてもできない仕事・役割を見事にこなしていく同期を、頼もしく思います。
もっと勉強すれば変わってくるのかもしれませんが、私には加害者支援、特に性犯罪にかかわった人への支援は難しいです。
なんで難しいかって、同期には怒られそうですが、まったく共感できないし、共感以前に嫌悪感があるからです。
(嫌悪感の源を分析する気はさらさらありません。)
図らずもこのひとつ前の記事で、虐待加害者となった未熟な母親をかつて出会った少女たちの姿を重ねてしまうことの対極として、
「性虐待をした親とかはシンプルに憎めるが・・・」
なんて表現をしたところです。
こんな私に性暴力の加害者支援は無理でしょう。
でもそれが必要なのは分かっているから、自分にできない仕事を同期が積み上げていくのはとてもありがたいし、その彼はとてもフラットな感覚の持ち主だったから、きっと着々と業績を積み上げていくだろうな、なんて想像をしております。
「共感性」というのも両刃の剣ですから、やたらと幅広く持っていると疲れます。
と書きながら改めて気がつきましたが、たまに世間の人々の冷たさに驚くことがあります。
たとえば発達障害、たとえば精神障害の患者さんに、ほんの少しでも関心をよせてくれたら、知識を持ってくれたら、この人の苦しみに思いを巡らせてくれたら、なんて思うのです。
でも、結局は「共感性のアンテナ」も限られた対象に向けることしか向けることができません。
世の中はたくさんの悲しみや苦しみにあふれているので、その一部にしか目を向けないことで自分の心の健康を守っているのかもしれません。
でも、いくら、もっと頑張って、私に能力があっても、性犯罪関係で、しかも加害者には、眼は向かないかなあと思いました。そこに目が向く人がいるからこそ、助かる人もたくさんいるとは思いますが・・・すごいですね、その研修医仲間。
若いころは無限の可能性があって、年を重ねて専門性&安定性が高まるとともにだんだん小さくなっていくよね~。
>でも、いくら、もっと頑張って、私に能力があっても、性犯罪関係で、しかも加害者には、眼は向かないかなあと思いました。そこに目が向く人がいるからこそ、助かる人もたくさんいるとは思いますが・・・すごいですね、その研修医仲間。
そう、そう。
研修医時代から、別世界の人、という感じがしたもん。
相手が年上というのもあるけど「さん」付けで呼んでいたわ。
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